ダックスフンドとはドイツ語で「アナグマ」を意味するダックスと
「犬」を意味するフンドをつなげた名称です。
その名のとおり、穴に潜ったり、掘ったりして
アナグマを捕らえるために作られた犬種です。
胴長短足という特徴的な外見はこの目的に合わせてものです。
アナグマ狩りは優れた嗅覚が求められるため、
ダックスフンドは非常に敏感な嗅覚を持っています。
体高はオス・メスともに21〜27cm程度。
体重は4.8〜14.5kg程度。
寿命は15年くらいが平均となっています。
ダックスフンドは大きさと毛並みの二通りによって種類が分けられます。
大きさでは「スタンダード」と「ミニチュア」の2種類。
最近ではミニチュアよりもさらに小さい「カニチュア」という分類も設けています。
一方、毛並みでは体毛の特徴ごとに
「スムースヘアード」「ロングヘアード」「ワイヤーヘアード」の
3種類に分類されます。
ジャパンケンネル協会への登録数では2008年のデータで7万9156頭。
これは全犬種の中でも第3位となっています。
愛らしい外見に勇敢で利口な性格。
ダックスフンドはペット犬としての魅力を備えている犬種といえるでしょう。
とくに日本では近年ブームとも言える高い人気を博している状態です。
ボーダーコリー
トイプードル
チワワ
ダックスフンド
ポメラニアン
もともと狩猟犬として生まれたダックスフンド。
そのため勇敢で好奇心旺盛な性格をしています。
ペット犬となった今でも獲物を追跡したり、地中に潜るといった習性を備えています。
一方、従順で利口なため、ペットとして飼いやすいというメリットがあります。
子どもがいる家庭でも一緒に飼いやすいため、
理想的なペットとなってくれるでしょう。
その反面、神経質な面もあります。
見知らぬ人と遭遇した場合には警戒心を持つことが多く、
場合によっては攻撃的になったり、吼えてしまうことも。
よその子どもが遊びに来る場合などは注意が必要です。
とくにミニチュアダックスフンドは臆病な子が多い傾向があるといわれています。
環境に対する適応力にも優れており、
マンション暮らしや都会での生活にも無理なく順応することができます。
ただし、活動的な性格ですから、外での適度な運動が欠かせません。
また、被毛によって性格にやや違いがあるとも言われています。
ロングはおとなしく、スムースは活発的、ワイヤーは好奇心旺盛など。
あくまでひとつの傾向ということになりますが、
購入の際に参考になるかもしれません。
このように、ダックスフンドはいくつかの注意点さえ踏まえておけば
ペット犬として素晴らしい適応を見せてくれます。
この辺も人気の秘密なのでしょう。
ヨークシャーテリア
柴犬
フレンチブルドッグ
コーギー
パピヨン
ダックスフンドの歴史は非常に古く、
すでに古代エジプトにはダックスフンドに似た動物がいた記録が残っています。
現在のダックスフンドの直接の原産地はドイツ。
ルーツはスイスのジュラハウンドとされており、
ドイツに渡った後で交配された結果現在の体型になったといわれています。
交配相手は中型犬のピンシャーやミニチュア・フレンチ・ポインター。
古くは「テッケル」という名称がついていました。
その後13世紀には現在のような胴長短足の体型が特徴になり、
15世紀に入るとロングヘアードなどの種類が登場してきます。
ダックスフンドという現在の名称が登場したのは1719年。
1890年には現在の毛並みによる分類
「スムースヘアード」「ロングヘアード」「ワイアーヘアード」
の3種類が登場しました。
日本においては明治時代に輸入された記録が残っているものの、
ペット犬として人気を博すようになったのは戦後。
1955年には日本ダックスフンド倶楽部が設立されています。
現在では登録数において第3位。
さらには出産される子犬の4頭に1頭はダックスフンドだ
とも言われるほどの人気を集めるようになっています。
このように、かなり古い歴史を持つ犬種であるダックスフンド。
それだけに私たちにもなじみの深い存在と言えそうです。
ジャックラッセルテリア
ボストンテリア
ビーグル
キャバリア
ラブラドールレトリーバー
胴長短足がトレードマーク。
ダックスフンドは数ある犬種の中でもとりわけ親しみやすい存在です。
なぜこのような特殊な体型になっているのかといいますと、
もともとこの犬種が狩猟犬であったことが理由となっています。
獲物を追いかけ、穴の中にもぐりこんで捕らえるために品種改良された結果、
現在の胴長で短足という体型にたどり着いたのです。
短い前足は穴を掘ったり、広げたりするのにも大きく役立ちました。
また、捕らえた獲物を離さない強い顎の力、
強靭な体力も持ち合わせているのも大きな特徴です。
胸の部分の筋肉が非常に発達しているのも見た目で判断できる大きな特徴です。
現在でも狩猟犬としての性質は失っておらず、
嗅覚や大きな吼え声、機敏な動きなどは
ペットとして飼っている際にも見て取ることができます。
しなやかで敏捷な動きは他の犬種にはない魅力といっていいでしょう。
艶のある体毛も引き締まったイメージを高めています。
独特な外見が愛嬌のあるイメージをもたらしているダックスフンドですが、
このように優れた身体能力や狩猟犬としての本能があの外見に現れているのです。
全身からあふれるエネルギーや体全体で感情を表現する様子など、
見ていても、接していても飽きない魅力があります。
ミニチュアシュナウザー
マルチーズ
シーズー
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